Scalability FlexOSは、他のリアルタイム・オペレーティングシステムに先駆けて、機能ごとにモジュールを分割するモジュラー・アーキテクチャをいち早く採用し熟成させてきました。
例えばディスクやコンソールなどのサービスを受け持つコンポーネントをモジュール化し、互いに独立していますので、追加や取り外しが可能な設計になっています。
システム設計者は導入するハードウェア環境に合わせて機能上必要なモジュールのみをシステムに組み込めばよく、FlexOSの優れたスケーラビリティはハイエンドからローエンドまで、自由なパッケージングでOSをオプティマイズすることが可能です。
またFlexOSは、コアに高速なカーネルとリアルタイムに最適なタスク選択を可能にする強力なディスパッチャ、スケジューラ、タイマ・モジュールを搭載しています。
言うまでもなく、システム設計者はタイマの長さ、遅れ精度などを自由にチューニングすることが可能なので、インプリメントするターゲット環境に最適なパフォーマンスを実現することが可能です。
Stable and Security FlexOSはx86CPUまたはその互換CPUのプロテクト・モードで動作します。このためシステムが使用するメモリ空間(リング0)へアプリケーションからのアクセスを保護しますので、アプリケーションのエラーによってシステムが暴走したり、ダウンしないように設計されています。
また、FlexOSは各プロセス毎に個別の独立した動作環境を持っていますので、あるプロセスの不具合などが、他のプロセスを干渉することがないため、非常に安定したシステムを構築することが可能です。
FlexOSはUNIXライクなパミッション機能を提供し、マルチタスク、マルチユーザ環境を実現します。ログオン・セキュリティ、ユーザ・クラスなどのセキュリティ・システムにより、ファイルを保護し、マルチタスク、マルチユーザ環境での運用にもデータの無欠性を保証します。
ユーザ・クラスには、OWNER(ユーザ)、GROUP(同じグループIDを持つユーザ)、WORLD(全ユーザ)、があり、それぞれにRead(読み込みの許可)、Write(書き込みの許可)、Execute(実行の許可)、Delete(削除の許可)の4種類のファイル・アクセス特権の設定、変更が可能です。
Open and Standard FlexOS は、 カーネルに至るまでのソースコード契約が可能です。 完全なオープン仕様により、独自のターゲット環境への対応が容易となるだけでなく、万一FlexOSのシステム内に不具合が発見された場合にアプリケーション側で回避するのではなく、システム側の根本的な問題を追及することにより、迅速かつ信頼性の高いユーザサポートを提供することが可能です。
FlexOSの”FLEXIBLITY”は他のOSとのシームレスな共存を可能にします。DOS互換のファイル・システムを塔載していますので、DOS、Windowsのインストールされたハード・ディスク内にディスク・パーティションすることなく共存することが可能です。これによりDOS、Windows、FlexOSのマルチブートが可能です。
また、DOS AE(DOS Application Environment)というDOSヴァーチャルマシンを搭載していますのでDOSアプリケーションをそのままFlexOS上で実行可能です。また、FlexOSはPOSIX(IEEE1003)ランタイムライブラリを標準で提供していますので、UNIXで作成されたアプリケーションともソースレベルで互換性があります。
Easy and Performance FlexOSは、そのほとんどのファンクションに対してSVC(Super Visor Call)という非同期API(Application Programing Interface)を持っています。アプリケーションは非同期SVCにより他のプロセスの完了を待つことなく実行を継続しながら、他のプロセスからの割り込みに瞬時に応答することが可能です。また、プロセス完了時に実行するSWI(Software Interrupt Rutine)を定義することも可能です。
多くのリアルタイムOSはカーネルの構造が特殊であり、排他や同期などを取り、最適なパフォーマンスを発揮するためには、高度なプログラム技術と莫大な時間を要します。しかし、FlexOSはプロセス・モデルのOSであるため、排他や同期などに煩わされる心配がありません。また、FlexOSで提供されているAPIは目的別に僅か34に押さえられているので、より容易に、短期間にリアルタイム・マルチタスク・アプリケーションを開発することが可能です。
Low Cost FlexOSは開発マシン、ターゲット・マシンともに価格競争力のある世界標準のPC/AT互換アーキテクチャを採用しています。FlexOSの統合開発環境は、レジデント開発であるため、開発機上で作成したアプリケーションやドライバが、そのままターゲット・マシン上で動作します(もちろんDOSやUNIX上でのクロス開発も可能です)。したがって、ターゲット上でのデバッグを極力排除することが可能です。
このようにFlexOSは、PC/AT互換アーキテクチャを採用することにより、開発に高価なワークステーション等を必要としませんし、ターゲット・マシンも、PC/AT互換アーキテクチャの豊富なハードウェア(カード型PC、PC-104、SBCボードなど)及び周辺機器などの資源を自由に選択することができます。
しかもFlexOSは、フルファンクションでありながらも、軽量高速であり、低速なCPUでも十分なパフォーマンスを発揮します。また必要とされるメモリサイズも小さく、ROM化にも対応しますので優れたフットプリントを実現します。FlexOSのサポートするCPU
■ 80286/80386
■ i486
■ Pentium/MMX Pentium
■ Pentium Pro
■ PentiumU
■ AMD5x86
■ AMD K5/K6/K6-2
■ Celeron/PentiumV/AMD K6-V/AMD Athlon※80286、80386、i486、Pentium、MMX Pentium、Pentium Pro、PentiumU、Celeron、PentiumV、はIntel社、5x86、K6、K6-2、k6-V、AthlonはAMD社の商標及び登録商標です。
Graphic FlexOSは、標準で高度なグラフィック描画機能を提供するVDI(Vertual Graphic Device Interface)を搭載しています。VDIを使用することで、リアルタイム・マルチタスク性能を損なうことなく、高速なグラフィック・スクリーンを持つアプリケーションを作成することが可能です。
Support FlexOSは、新規導入に際しては、その製品が出荷されるまで無償で技術サポートを受けることが可能です。また、出荷後は、お客様のご要望により有償技術サポートを受けることが可能です。有償の技術サポートは必要な度合いによって、レベルを設定していますので、きめこまかな対応が可能です。技術サポートは米版のローカライズのみならず、日本語版FlexOS開発に関わった熟練のエンジニアが担当しています。